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【脱サラしてコンビニ経営】アリか?ナシか?

「脱サラしたい!」で思いつくうちの一つがコンビニエンスストア(以下コンビニ)経営です。

 

コンビニエンスストアの絵


 

コンビニと言えば、あなたの近くにあって、とっても便利で、ひっきりなしにお客さんがいるイメージがあります。

 

テレビCMやテレビ番組など定期的に取り上げてられて、国民的イメージは悪くないです。(と思っています。)

 

「サラリーマンなんかつまらない。脱サラして、コンビニでもやってみよう!」と思う方も少なくないって聞いています。

 

ニュースなどで問題が取り上げられる事もあひますが、その実態は意外と知らない方も多いのではないでしょうか。

 

私も税理士法人で某コンビニチェーンに所属する店舗を数店舗担当しています。

そこで実際に話を聞いたり、帳簿関係を見たりすると驚きの連続です。

ちょっと普通の商売と違うのも特徴です。

 

では行きましょう!

 

 

 

 

コンビニの数はどのくらい?

一般社団法人日本フランチャイズチェーン協会によるとコンビニには全国に55,581店舗あります。(2020年1月現在)

日本の人口が約1億2千602万人なので、約2,267人に1店舗あることになります。

多いといわれている歯科医院が68,483件(厚生労働省集計2019年4月末現在)ですから、それよりは少ないですね。(調べてみて歯科医院の多さに驚きました。)

この数字が多いと感じるか、少ないと感じるかは人それぞれだと思いますが、スーパーやドラッグストア等、コンビニと競合する形態の店舗があるので、私的には多すぎるのではないかと思っています。

 

 

コンビニ店舗の経営形態とオープンまで

店舗の経営形態ですが、一般的には大きく2つに分かれます。

  1. 自分で店舗物件を用意し、店舗に必要な設備を自分で準備してオープンする。

  2. コンビニチェーンが用意した店舗でオープンする。

1.は元酒屋など元々何らかの商売を営んでいた場所でコンビニをオープンする場合が多く、2.は脱サラなど元々商売人では無い方がオープンする場合が多いです。

1.の場合はオープンに掛かる資金として1,500万円~2,000万円、2.の場合で150万円~200万円を用意しなければならないそうです。(担当先のオーナー談)

 

契約をしてオープンするまでの間にオーナー研修(各チェーンによって呼び方は様々)が行われ、既存のコンビニ店舗で実際に働いたり、コンビニ本部で研修を受けたりするそうです。(担当先のオーナー談)

 

その後、晴れてオープンとなります。

 

 

コンビニ経営はどのくらい大変?

商品の販売については、ほとんどが本部経由で仕入を行い、店舗内に並べ、レジにて販売となります。

皆さんご存じの通りですね。

中には地元農家などから直接仕入を行い、野菜などの販売を行っている店舗もあります。

それ以外に、各種料金の支払い、宅配便等の取扱い、ネット販売商品の店舗受取、チケットやギフトカードの販売等、内容は多岐に渡り、オーナー自身が覚えるもの大変ですが、パートタイマーやアルバイトにそれを教えるのも一苦労との事です。(担当先のオーナー談)

レジで応対する店員の絵品出しする店員の絵

また、私が担当している複数の会社で口を揃えて、「①パートタイマーやアルバイトの確保と②最低賃金上昇による人件費の負担に苦労する」と言っています。

将来的にはレジや発注などが自動化され、人手が少なくても済むようになるかもしれません。

しかし現時点ではかなり大変なのだそうです。

そのため、パート・アルバイトが集まらなかったり、利益が出ない状況の場合、オーナーやオーナーの家族、社員雇用の従業員がその足りない分を埋めなければならず、朝から深夜までの連続勤務や異常な長時間労働もやむを得ないことになるそうです。

しかし上手くパート・アルバイトが集まり、売上もそこそこのレベルまで行けば、それ程悪い商売ではないそうです。(担当先のオーナー談)

 

 

コンビニの客数と売上

先の資料による全国のコンビニの1日当たり平均売上(日販)ですが、約515,000円となっています。

これを31倍すると、約15,965,000円が一月当たり平均となります。(単純計算ですが。)

全国平均なので、各地域で異なります。

首都圏では全国平均より高くなります。

客数ですが、一日当たり延べ796人が来店することになります。

一人当たりの購入金額が645.1円と出ています。

大体、お弁当とお茶くらいの金額ですね。

これを高いと感じますか?低いと感じますか?

 

 

コンビニって儲かるの?

コンビニの粗利益率は70%前後で、その店の売れ筋商品により変わります。

店舗での最終利益は、売上高の4.5%~5%程度となっています。

ということは、店舗での最終利益は、一日当たりで23,175円~25,750円(日販515,000円として)、一月当たりで718,425円~798,250円となり、そこからコンビニ本部に面倒をみてもらえない経費を差し引くと・・・。

それがコンビニオーナーの給料相当額になります。

更に時給に換算すると・・・。

オーナー単身なら良いのですが、夫婦2人でも同じです。

大抵のお店は夫婦での経営が条件ですから、それ程実入りはないという事になりますね。

 

 

まとめ

今やコンビニは全国に広がり、子供からお年寄りまでなくてはならない存在です。

一部オーナーと本部との揉め事等も増えており、どうなって行くかも注目しています。

 売れるか売れないかは本部だけの問題ではなく、店舗側の企業努力も必要だから難しいところです。

本部主導だけではなく、自分で分析することも重要です。

店舗の立地条件や客層等によって営業結果に大きく差がついてしまうコンビニ経営ですが、テクノロジーの導入の仕方で面白くなる要素もあるかと思います。

自分の勘や経験を頼りに、やるか、やらないか、決めてみてはどうでしょうか。

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